目指し

小説家とか漫画家とか俳優とか、はっきりしない職業を目指してるって公言するのって、どれくらい本当に目指しているか関係なくみんな「夢に向かって頑張ってる人」っていう扱いになって、生きる資格を得たような感じになってるのずるい。

ずるいというのは自分も勇気を出したり行動すればやれるのにやれてないからって人をひがむせこい感情だと思うからなくしたい。

で、夢に向かって頑張ってる人も偉いと思うけど、週に五日、決まった時間に働いて、できないなりにみんながやりやすいように考えているわたし達もめちゃくちゃ偉いからほめて欲しい。

会社で「留学するお金を貯めるために働いてる」っていう人がいて、その人のことをすごいなって思ってみんなでほめたけど、別に留学なんてその人の勝手にやることだから本当はわたしたちにとって有難くもないし偉くない。

他人の珍しい目標はキラキラしたものに見えるけど、わかりやすく会社のために働いて、みんなが働きやすいようにすることも夢を追うくらい困難で大変だけどキラキラしたことだと思う。

国も、そういう空気感を演出していって欲しい。

「本当はやりたいこと」をやれてる勇気がすごいなって思うのだろうか。

わたしもいつかはこんなくだらないことを書いた文章を色んな人に読んでもらって、くだらなさで社会を少しでも明るくできたらと思っている。

本当の願望を言うと、頑張って面白い文章を書いてちやほやされるのを目指している。

でも、こんなレベルで目指してはいけないと思い、言えない。

勇気がない。

だから本当に夢に向かって頑張ってる人の挫折とかもわからないから、これからは当たって砕けていって、死ぬ時に(砕け続けの人生だったな…)と振り返ることのできるような人生を送りたい。

しかし世の中には「夢に向かって頑張ってる人」のふりをして、全然何もやってない人もいる。

わたし達一般人が仕事で嫌なことがあって暗くなっている時に、目指し装い人が人生の不安を「でも俺は目指してるから」という気持ちで打ち消している可能性を考えると、わたし達も目指し装い人の思考を真似し、生きやすい人生にしていくのが賢いのではないかと思う。

目指しの一歩として、頻繁なブログの更新、いずれはちゃんとまとめて紙に印刷したい。

そして目指し装い人を飛び越えてちやほやされたい。

自分の考えが凝り固まっているせいで生きづらいなと思う時、ミスチル(特別に好きなわけではない)の「名もなき詩」という曲の「知らぬ間に築いてた自分らしさの檻の中でもがいてるなら僕だってそうなんだ」という歌詞が頭に浮かんで(桜井さんもそうなんだ…)と思うんだけど、Youtubeで「名もなき詩」のライブ映像を見ると「知らぬ間に築いてた自分らしさの檻の中でもがいてるなら」を客に歌わせ、「僕だってそうなんだ」部分を桜井さんが歌っていて、カウンセリングみたいだなと思った。