感想

録画していた「魔女の宅急便」を見た。
何度も何度も見たことがあるはずなのに、(こんなシーンあったっけ!?)という連続だった。
ちゃんと覚えていて展開が予測できたのは、「おばあさんのお屋敷の時計はずれている」というところくらいだった。
まず、キキが飛び立つ日にお父さんに黒いドレスを着た姿を見せるシーンで涙が出た。
おソノさんが気を利かせてキキをトンボの家に配達に行かせるシーンもグッと来たし、おソノさんの旦那さんがキキのためにパンの看板をつくってあげて、キキの帰りを待ってそわそわするシーンでも涙が出た。
登場人物がほぼ善人となると、出てくる悪人はニシンのパイ嫌いの孫くらい…となるけど、ニシンのパイ嫌いの孫のおばあさんは忠実なばあさん(召し使い風なのにのびのびしており、あのお屋敷の労働環境のよさがうかがえる)と暮らしていて日々楽しそうだし、あの町は基本的に善人が形成していそうなので、あの孫のああいった態度も思春期の一過性のものなのかなと思える。
朝ドラの「ひよっこ」に対して母が「善人しか出てこない」と言っていたけど、めちゃくちゃ愛想がなかったり仕事をさぼったり、まあまあ嫌な奴もいた。
でもバカみたいな善人も多かったから、嫌な奴の嫌なところや気難しさもチャーミングな個性、みたいな感じで許容されている感じがあって、人間がいる環境は腸内環境(善玉菌ばかりだったらいいというわけではなく、善玉菌:悪玉菌:日和見菌(普通の菌)の割合が2:1:7がベスト)みたいだなと感じた。
魔女の宅急便のばあさんとニシンのパイ嫌いの孫とひよっこの早苗さんと宗男さんとやついがやってた役の人が暮らす世界があったらお互いのことを罵り合ったり陰口を叩いたりして地獄だと思う。
話がずれたけど、魔女の宅急便に出てくる人はみんないい人だったし、キキの葛藤とか挫折とかの感じが、13歳の女の子のことなのに31歳のわたしが見ても(そういうことあるよね)と思えて面白かった。
これは宮崎駿の思惑とは全く異なるけど、黒猫のジジがぬいぐるみと入れ替わった時に助けてあげる犬の優しさが素晴らしく、昨今の猫旋風に押され気味の犬の活躍に犬派として大変誇らしい気持ちになった。
思い込みが激しいし飛ぶ夢もよく見るので、キキの飛び方(飛んでる最中、どこかの建物を思いきり蹴って勢いをつけて方向調整をする)を見て(わたしが夢でやってるのと同じ方法だ…わたしも飛べる気がする)という気分になった。
わたしは片想いのような恋すらしてないし大人なのに続けようとしていたブログの更新が止まっていて、絵描きの女性が言っていたように、ブログ書けないなと思っても書こうと思った。